先日、twitter を見ていたら、ある助教さんが正規の仕事がなかなか見つからないと嘆いていた。

この方は、学振を取得しているし、大学院でもストレートに博士号を取得されている。ストレートとはすごいことだ。たいていは指導教官から難癖をつけられ、一年二年ぐらいは遅らされるのが普通だが。

この方ほどの業績ならばすぐにポストが見つかると思うのだが、現在は特任切れの期限が迫っていて、かなり焦っていると嘆いている。

優秀な方なのだろうと思う。問題は、この日本では優秀な方が溢れていて、さらにその方々がアカデミックのポストを狙っている点だろう。

会社の研究所で研究員として働きながら、アカデミックのポストを狙うというのも一つの方法だと思うが、この方法はダメなのか。

自分の所属している学会では、企業に在籍の方がたくさんいる。そして、そこから大学へ転職した方もたくさんいる。時々、そういった企業在籍の方から、ポストはないかと依頼されることもある。

企業での研究職を経由してのアカデミックポストならば、難易度は下がると思うのだが、どうだろうか。忙しい中、学会活動も続けなければならないし、論文も書き続ける必要がある。会社で、突然、営業職に異動されたら、それは悲劇になるが。

大学院が乱立していて、たくさんの若い人が博士号を取得している。そして、論文の数を競い合ったり、学会での発表を一生懸命している姿を見ていると、ラットレースだと感じることもある。

自分が今、そんな年齢だったら、やはり中高の教員か、公的機関や大企業の研究所勤務をしながら、論文の数を増やして応募するという形をとると思う。そんなことをしていると、確かに、あっと言う間に貴重な年月が過ぎてしまうのだが。そんな時間がもったいないと感じる若い人もいるだろう。

とにかく自分の実力を客観的に評価する必要がある。