大学教員と女子学生は恋愛をするか、という点を考えてみよう。自分は今までに3つの大学を経験した。そして、大学教員と女子学生の恋愛は、いくつか目撃をした。私が知った事例でいくつかあったのだから、知られない事例はもっと多かっただろう。

30代ぐらいの助教授クラス(今は准教授クラスという言い方になっている)がよく女子学生にモテたようだ。結婚した事例も一つあった。ただ、それは周りはあまり歓迎しない。近年は、セクハラ問題が非常にうるさいので、その結婚も影ではかなり悪口を言われていた。とにかく、商品に手をつけたわけであるから、冷たい目も仕方あるまい。

ある助教授の人は、クラスの女子学生と仲良くなった。そしてしばしばデートをしていた。彼女に色々と高級品を買い与えていた。ちょっと男前の先生だった、年齢は40歳前半で独身であった。ただ、その女子学生は秘密を守ることはできなかった。嬉しくてクラスメイトに毎回のデートの模様を報告したので、すぐに周知のこととなった。

ある時に、クラスの女子学生数名が、「けしからん」と教務課に訴えに来た。「その女子学生と助教授が、授業中もイチャイチャして見苦しい」という訴えだ。クラスから苦情が上がったので、学科会議が開かれた。この助教授は過去にも複数の女子学生と問題を起こしており、同僚の教員の態度も厳しいものがあった。ただ、この件はセクハラの認定はされなかったが、「今後は身を慎むように」との勧告がなされたのであった。私はその後大学を異動したので、その助教授が身を慎んだかどうかは知らない。ただ、人の性癖は変わらないものであるから、同じようなことを繰り返しているのではと思う。

恋愛もいくつか目撃した。ただ、これは女性学生も積極的になっている場合も多い。人生経験の未熟な女性たちにとって、初めて見る大人の男性が大学の教員であることがある。同級生の男子学生では、まだ青いと感じる女子学生が一定層はいるようだ。

ただ、大学の教員から見て、女子学生との恋愛は非常に難しい道であることは事実である。二人の仲がうまく行っているのならば良い。しかし、その女子学生を捨てることになり、恨みを買うことになったらどうなるか。女子学生は、二人の秘め事を表沙汰にして、さらには、自分はセクハラを受けたと訴えるかもしれない。事実無根だとしても、大学教員の立場は非常に困ったことになる。任期制の職ならば、更新されないこともありうる。

であるので、女子学生との恋愛は避けたほうが良い。ただ、「この恋愛に命をかけるのだ。この恋愛で全てを失っても惜しくない」と覚悟するならば、それもいいかもしれない。ただ、そんな気持ちは大抵は一時の気の迷いだ。

大学の教員ならば、社会との繋がりも多い。色々な団体や学会、官公庁や民間研究所との繋がりもある。そんなところに出入りしていれば自然と出会いがある。とにかく、学内での恋愛は危険すぎる。君子危うきに近寄らずだ。