自分は20年ぐらい前に熱心に『仮に研究する人生』という掲示板を見ていた。何とか条件のいい大学に行きたいと思い、そのために何をしたらいいのか一生懸命だった。そのための方法を知りたいと必死だったのだ。

その当時は、弱小の大学が倒産すると言われて怖かった。自分が勤務していた大学では入学受験者が激減して、そのグラフの先を延長すると数年でゼロに達するのだった。それで尻に火がついたのだ。自分も必死で論文を書きはじめて、本も出すようになった。安定した大学へうつりたいと思い、そのための業績づくりだった。大学倒産時代と言われなければ、おそらく自分はのんびりと、そして研究は年に一回ほど学内の紀要に投稿して、定年までいただろう。

ただ、そんなことが許されない時代になってしまった。文科省は次から次と新設校を認可して、護送船団方式から自由競争方式へと方向転換をしたのだ。(ただ、この20年間を振り返ると倒産した大学はほんの稀であり、大学自体の財政的な基礎体力はかなりあったのだな、と思う。これからは分からないが)

そんな中で、参考になったのは、上記の掲示板であった。さて、久しぶりにその掲示板を探したら見つからない。ただ、「したらば掲示板」なるものがあって、そのなかに「研究する人生」という掲示板がある。そこに受け継がれているのかな。これは実に参考になる。

○公募書類の書き方、審査プロセス、面接の実態

○助教人生(助手、PD、その他研究員等も含む)

○【底辺大・Fラン大】研究人生の生き地獄を語る【ブラック大】

○【ポスドク】任期付アカポス哀歌【特任】

上記のようなスレがあって、読むと苦しくなる。実際に苦しんでいる人の叫びなのであり、私も経験したことであるので、よけい辛くなる。ただ、若い人がこのような板を読むことで、採用されるヒントを得られるだろうし、何よりも、同類の人同士で慰め合う、そんな効果もあるではないか。

さて、今の自分は、定年が近くなり、心配は定年後の生活をどうするか、年金で十分かなというような心配である。心配と言えば、心配だが、その心配を語った掲示板はたくさんあるので、もっぱらそっちを読んでいる。そして、定年後の心配をするもの同士が悩みを吐露し合うのは、ちょっと心がなごむのだ。