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大学の教師の職に就くためには、とにかく応募してみることだ。Jrec-in で自分でも応募できそうなところを探してみる。そして、少々難しいなと思っても、とにかく応募してみることだ。それにより、いろいろな効用が考えられる。
(1)公募に必要な書類を自分で書いてみることで、応募するということ自体を経験できる。それは応募経験値を高めることになる。落ちたとしても、「落ちる」という貴重な経験をすることができる。
(2)自分に何が必要かがしみじみと分かる。Aという分野の論文が足りないな、Bという分野では査読付きの論文がないな、Cという分野では英語で書いた論文がないな、などと、今まで漠然と分かっていた自分の足りない部分が客観的に見えてくるようになる。
(3)科研に応募することの大切さが分かる。今まで科研の応募書類を書くのが面倒くさいと思っていたとしても、自分で書いてみることだ。まだ、常勤の仕事がない人は、科研応募する人たちのグループに入れてもらい、研究分担者として業績を重ねることが可能となる。そのようなグループを真剣に探すようになる。
(4)学会誌に論文を投稿して受理されたら、抜き刷りを印刷しておくことが大切なことが分かる。応募の時は、抜き刷りの方が審査する人にとって、読みやすい。
(5)問い合わせ先とか推薦状を書いてもらう人が大切であることが分かるようになる。急に推薦状が必要となっても対応できるように、普段からそんな人を見つけて、いい関係を続けておくことの大切さが理解できるようになる。
(6)これはと思う人がいたら、しつこいぐらいに著書や抜き刷りを送ったりして連絡を絶やさないことだ。年賀状も出した方がよい。人間関係の大切さが理解できるようになる。
(7)履歴書、業績表、研究と教育の抱負などの書類は一回書いておけば使い回しができる。次回の応募の時は手直しして再利用できる。
(8)後日、自分が応募していたポジションに誰が決まったかが分かったら、その人と自分を比較してみるとよい。その人に対して、自分は年齢、学歴、専門性、コネなどいろいろな面から比較するといい。それも自分を客観的に見ることにつながる。
せっかく公募しても「貴殿の意に添えない」という内容の返事が来るかもしれない。でも、その書類は、大切に保存しておく。しばらくすると自分の敗因はなんであったかは見えてくるはずだ。敗因をメモっておくとよい。また、面接までいけたら、それこそ、その時の内容は詳しく記録しておきたい。不採用ということで怒って関係書類を捨ててはいけない。貴重な資料として、大切に保存しておき、自分を客観視するためのデータだと理解しておくことだ。