Q:大学で働くためには、どのような資格が必要でしょうか?

A: 正式には特定の資格は必要ありません。小中高の教員ならば、教員免許状が必要です。保育園や幼稚園でも資格が必要です。しかし、大学の教員は、特にこれといった資格はありません。しかし、暗黙の前提としては、大学院を出ていることが要求されます。その意味では、博士号があったほうがいいでしょう。最低でも修士号は持っておく必要があります。

このあたり、理系と文系では異なります。理系ならば博士号は必須となります。が、文系ならばさほど博士号や修士号は必要とされません。民間会社から、たとえば、大手の新聞の記者、NHK、銀行の調査部の勤務の人で、ある分野に精通している人が、大学に招聘されることもあります。しかし、これらは稀なケースです。ある程度年齢がいった人でその分野で名前が知られる必要があります。

Q: 学歴は関係ありますか。無名の大学を卒業していたら、不利でしょうか。

A: やはり東大・京大という有名大学の看板があればいいでしょう。いわゆる旧帝大と言われている大学、大阪大学や早慶、上智などを卒業していれば有利です。

なお、東大・京大は学部で合格するのは至難の技ですが、大学院に合格するのは比較的に楽です。大学は比較的無名の大学でも、大学院は有名大学に入ることで就職を有利にすることができます。これはいわゆるロンダリングと称されることです。東大や京大の大学院を修了することで、自分の学歴を東大・京大出身とすることができます。

Q:大学院ではどの様に研究をしたらいいでしょうか。

A:自分の研究したい分野を研究することです。論文を書くために一直線にそれに向かって進んでください。自分の問題意識を対象に素直にぶつけることです。

修士は2年間で、博士は3年間勉強することになっています。修士号は2年間で取れる人が多いでしょう。しかし、博士号は3年間で取るのは難しいかもしれません。大学を離れてから論文を提出することで博士号を得る場合もあります。

Q:指導してくれる先生はどのように選びますか。

A: 指導をしてくれる先生を選ぶわけですが、指導する教員の立場からは、あなたの論文を指導することで、自分自身の研究にもいくつか知見を得られることが望ましいのです。つまり、あなたの論文からも指導する先生が何か研究のヒントが得られればいいのです。

しかし、多くの場合はそこまで、学生の論文のレベルは高くないのが普通です。先生はこんな低レベルのことも分からないのかと思いながら指導することが多いのです。

大学院に行く前に、これはと思う先生にコンタクトを取っておくのがいいでしょう。そして自分の研究したい内容を話しておくといいでしょう。面接の時には、ある程度知っている受験生の方には情が移るものです。