私自身の現在の勤務校は65歳定年である。非常に必要とされている教授は雇用の延長もありうるが、普通の平凡な教授は65歳で退職である。理事長や学長からは、私の雇用期間を延長する意向はないことを昨年の春から言われていた。要は、私は大学ではあまり必要とされない教授なのだ。

そのために、学会のつてを頼ったり、友人、知人などにお願いしたり、jrec-in などを調べてみたり、と様々な方法で再就職先を探していた。ようやく一つの大学が私に関心を示してくれた。昨年の暮れに面接をして、その時の感触はまあまあであった。

面接した先生からメールが来て、新年明けての2019年になってからの教授会で正式に決まるが、形式的なものであるから採用は間違いなしと書いてあった。

ただ、自分としては内定書までをもらうまでは安心できなかった。そしてようやく内定書をもらった。これで間違いなしと思うが、万が一にも内定取り消しもあるうることなので、アパートの契約や引越し業者を見つけるのはギリギリまで待っておきたい気もする。しかし、あまりにギリギリだとアパートも見つからずに、引越し業者からは多忙で断られる可能性もある。

まあ、引越しは3月になってから動き始めようかと思う。3月になったら、流石に内定取り消しはないと思う。とにかく、4月から特任教授として働くことになり、研究を続けられそうなので、ちょっと安心している。

ところで、自分が就職することで、若手の人の就職する機会を一つ奪ったかとも思う。申し訳ない気もする。ただ、私も個人的にはまだまだ働きたいので、その点はご理解いただきたい。

日本にはたくさんの大学がある。博士課程もたくさんある。この3月には博士課程を修了して新しい博士たちが誕生する(少なくとも、単位取得満期退学だ)。しかし、その就職の機会は多くはない。東大・京大クラスの博士課程を出ても就職には苦労すると聞いたことがある。その過酷な競争を考えると恐ろしい。政府は、就職の保証がない限り、大学院をむやみに増やすべきではなかったのだ。