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大学の経営陣からすると若手を雇うか、定年退職した年寄りを雇うか、判断に迷う場合がある。一般的には二人いたら、まず若手を採用する。若手採用の利点として、たくさんのことが挙げられる。

給料が安くてよい。
若い方が学生の受けは良い。親近感を学生は抱く。
若い人の方が機動力がある。土日でも出勤してくれて長時間働いてくれる。疲れにくい。
健康である。急な病で倒れて、代わりを見つけるために大騒ぎをすることは少ない。
若い方が素直であり、上の人の言うことをよく聞いてくれる。
嫌な仕事、面倒くさい雑用でも、文句を言わないで引き受けてくれる。本音は不満でも大声では言わない。
手抜きが下手である。不器用だが、一生懸命に働いてくれる。

こんな風にたくさんの利点があるのだが、それでも年寄りを採用するのはどのような時であろうか。

退職した校長とか教育委員会関係者であり、学生募集の上で活躍してもらえそうだ。
学会や地方の有力者とコネがある場合があり、学校の知名度を高めることができる。
大学院の担当者になるには、業績が必要であり、若手では無理なことが多い。
年金をもらっているならば、安い給料でも文句を言わないで働いてくれる。

以上のようなことか。自分は退職後の仕事が見つかりそうだと先日のブログに書いたのだが、これは大学院の担当者になるだけの研究業績があったからだと思う。ある程度、長く働いて安定すると、論文を書く意欲が薄れてくるのだが、定年後のことを考えたら、ある程度は論文を書くことをコンスタントに続けるといい。

と言っても、年寄りの仕事を見つけるのは本当に難しい。今のこの時勢、若い人も就職先を見つけるのは難しいのだが、年寄りになると、その難易度は格段に上がるのだ。