今年も公募の季節がやってきました。各大学とも次年度のカリキュラムの人材確保のために公募を始めています。

さて、公募条件を見て、できるだけたくさん公募するといいでしょう。最初はあれこれと贅沢を言わないことです。とにかくアカデミックの世界の一員になることが大切なのです。北は北海道から、南は沖縄まで、どこへでも行くというつもりで応募してみましょう。

さて、たくさん応募するということは、たくさんお断りの返事をもらうことになります。「貴殿の今後のご活躍をお祈りします」というような手紙は何度見ても悲しいものです。

そんな手紙をもらったら、怒りにまかせて、応募種類一式を捨てたいものですが、ここはぐーつと堪えましょう。これらの書類、お断りの手紙を含めて、一式が貴重な資料なのです。

失敗を繰り返すことで、やがては成功へとつながるものです。特に面接までいった場合はかなり貴重な情報を得たことになります。面接の様子で、自分は何が失敗だったのか何となく分かります。

自分の専門分野が応募先の大学の求められている分野とずれていたとか、自分の業績が足りなかったとか、この分野の経験を面接では強調すればよかったとか、何となく分かるものです。

反省点としては、すると「~の分野の論文をもっと書いておくべきだったとか」、「無理しても博士論文は出版しておいた方がよい」とか様々な反省があるはずです。

それらをメモっておくべきです。失敗の記録は大切なことです。書類選考で落ちた、あるいは面接の段階で落ちた、これらはまるで自分の人格を否定されたようで、落ち込みます。まるで、見合いの相手から断られたようなものです。

我慢して、次につなげるためにも、PDCAサイクルを回していきましょう。①ある大学に応募しようとして書類をまとめる、②書類を送る、そして面接をする、③不採用となったらその理由を考えて記録する。④その記録に基づいて次回の応募に役立てる、それの繰り返しです。

100の大学で断られても、1つの大学で採用してもらえればそれでいいのです。

さて、ある大学に採用されたとしても、今までの応募書類は捨てないで保管しておくべきです。5年後、10年後に次の大学に応募するかもしれません。貴重なデータとして、次の行動のために保管しておきましょう。